各地の北海道遺産

森林鉄道蒸気機関車「雨宮21号」


遠軽町

初の国産11トン機関車は
今日も森を駆け抜ける

「雨宮21号」は東京・雨宮製作所で製造された初の国産11トン機関車。1928(昭和3)年、丸瀬布-武利意森林鉄道に配属され、国有林から伐り出した丸太や生活物資の搬送に携わってきたが1958(昭和33)年に廃止。地元の強い要望で1976(昭和51)年、北見営林局から旧丸瀬布町に譲渡され、町は“森林公園いこいの森”を建設、機関車を走らせた。森林鉄道蒸気機関車の動態保存は全国で唯一のもの。

見学スポット

  • 森林公園いこいの森

  • 公園内には雨宮号をはじめ、キャンプ場、昆虫生態館、温泉施設、パークゴルフ場が整備されています。温泉宿泊ホテル「ホテルマウレ山荘」もあり、数多くの方々の利用が可能です。
    ※雨宮号の運行:土、日祝日及び夏休み期間のみ

    所在地
    遠軽町丸瀬布上武利
    ガイド
    あり。要事前確認。
    体験
    昆虫生態館での体験イベントあり。
    お問合せ
    TEL 0158-47-2213
    (遠軽町丸瀬布総合支所産業課)
    ホームページ
    森林公園いこいの森(Facebook)
    https://www.facebook.com/遠軽町丸瀬布森林公園いこいの森-1478017889101933/

担い手からの地域情報や
おすすめポイント!

◆遠軽町
「雨宮21号」は昭和3(1928)年に製造された国産初の森林鉄道用蒸気機関車で、部品のまま鉄道で運ばれ、丸瀬布で組み立てられ完成しました。 ディーゼル機関車に移行されるまでの30年間、丸瀬布の森林鉄道に配置されて木材のみならず生活物資の運搬や住民の足としても活躍し、 地域の人々からは「カンコ(官行)の汽車」(国の汽車)と呼ばれて親しまれ丸瀬布の風物詩になっていました。 トラック輸送が本格化したことにより森林鉄道そのものが廃線となり姿を消し、雨宮21号も使われなくなりました。 しかし、住民が熱心な保存運動を展開し、二度の危機を乗り越えた結果旧丸瀬布町に譲られ、その後は復元・整備を行うと共に「丸瀬布森林公園いこいの森」を整備し、森林鉄道蒸気機関車の動態保存が実現しました。 現在、国内において森林鉄道蒸気機関車が動く状態で保存されているのは「雨宮21号」だけであるため、全道・全国に展開した森林鉄道の遺産としてだけではなく、 産業遺産としても非常に貴重な蒸気機関車です。 平成16(2004)年に北海道遺産に選定されて以降、近代化産業遺産(経済産業省)、準鉄道記念物(JR北海道)、林業遺産(日本森林学会)に認定され、大切にされています。 森林鉄道蒸気機関車「雨宮21号」は、これからも日本の貴重な財産として未来に引き継ぎ、たくさんの人たちの「夢」を乗せて北海道「遠軽町丸瀬布森林公園いこいの森」で走り続けます。
◆夢里塾(むりじゅく)
森林鉄道蒸気機関車「雨宮21号」は、丸瀬布森林公園いこいの森の約1.8kmの線路を走っています。 昭和3年に敷設した当時の軌道を約100m利用しており、ダム湖近くや樹木のトンネル、鉄橋やキャンプ場の中など様々な景色をお楽しみいただくことができます。 専門のガイドはおりませんが、必要に応じて職員がガイドを行うこともあり、「森林鉄道廃線跡ツアー」などのイベントでガイドを行うこともあります。

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