トマ(ござ)編み体験
トマ(ゴザ)編み体験はイテセニと呼ばれるゴザ編み機を使って行う。編む際に使われる糸と、編みこまれるガマ(ガマ科の多年生植物)は既に準備されており、何段か編まれた状態から始めた。糸もガマも材料の採取から行われており、糸はオヒョウという木の皮をはぎ、煮て、裂き、よることで作られる。ガマも採取後、数日間乾燥しなければならない。この状態になるまでにかなりの手間がかかっているそうだ。
講師のお手本を見た後いよいよ実際に体験だ。トマを一段編むのにガマ2枚を重ねる。こうする裏表とも綺麗な仕上がりになるそうだ。そして糸が巻かれた石を前から後ろ、後ろから前と渡すことによりガマを固定していく。50個あまりの石を行ったり来たりさせ、両端を処理したらようやく一段完成だ。作業は単調で簡単に見えるが、力加減がうまくいかないせいか目が一定にならず、表面がぼこぼこした一段になってしまった。そこで次の参加者にバトンタッチ。初心者ながらも参加者どうしで相談しながら編み方を試行錯誤する。このような交流も今回のようなツアーならではだろう。
1 糸が巻かれた石が並ぶイテセニ(ゴザ編み機) 2 材料のガマ。これを2本使って1段分となる 3 編みあがったトマ